今、世の中にはさまざまな幼児教室や教育メソッドがあり、SNSには教育に関する多種多様な情報が溢れています。そんな中、脳科学者・茂木健一郎さんは「0歳から5歳までの乳幼児教育こそが、人生で最も重要な時期だ」と言い切っています。
なぜ0〜5歳が重要なのか?
この時期に作られた脳回路が、その後の発達の土台になります。5歳までにしっかりとした脳の基盤があれば、その後の教育は「自ら学ぶ力」でカバーできるといわれています。
特に「ドーパミンが出やすい脳」を育てることが鍵になります。これはやる気・学習意欲・幸福感を生み出す神経伝達物質で、脳の発達を大きく左右します。
世界と日本の教育格差
海外では乳幼児の段階から「IB教育(国際バカロレア)」を導入する園が増えている一方、日本は未だ従来型の教育が主流です。世界標準から遅れているのが現状です。
「宝探し」とは?
大切なのは、子ども自身が熱中できる「宝」を見つけること。本当に賢い子は、自ら学びたいことを探し、夢中になります。
これはAIにはできない、人間だけの力です。
脳が育つのは「はじめての体験」
ドーパミンが出るのは「初めてのこと」に出会ったとき。
- 簡単すぎない
- 難しすぎない
- 「ちょっと頑張ればできる」レベル
できることが増えてきたら、遊びをプロジェクト化するのがおすすめです。例:お絵描きから絵本制作など。
「できた!」の体験が脳を育てる
0〜5歳は「自我」が芽生える時期。「できた!」という達成感をたくさん味わうことで脳が育ちます。
親の役割はコーチ。成功体験を見守り、たくさん褒めましょう。
やりたいことを見つけるには?
好奇心の芽を育てることが大切です。五感を通して、感性と興味を育てましょう。
感覚 | 刺激の方法 |
---|---|
聴覚 | 語りかけ・優しい声 |
触覚 | 抱っこ・スキンシップ |
視覚 | お散歩・外の景色 |
嗅覚 | 花や自然の香り |
味覚 | 新しい食材や料理 |
自由度の高い遊びが最強の学び
子どもの創造力を育てるには、自由度の高い遊びが一番です。
- 積み木・ブロック
- 粘土・お絵描き
- 自然の中での探検
おもちゃは「飽きてからが勝負」。新しい遊び方を自分で発見する力を育てましょう。
最強の学びは自然の中にある
野山を駆け回り、虫や植物に触れる体験は、ドーパミンの分泌を大きく促します。
私はいつも小学館のポケット図鑑(花と植物)を持ち歩き、我が子の好奇心にすぐ応えられるようにしています。
忙しい日々でも「変化」を意識して
毎日完璧にできなくても大丈夫。1週間に1日、1日10分でもいいので、子どもにとっての「はじめて」を意識してみてください。
おおらかな気持ちで、子どもと向き合える時間を大切にしています。
まとめ
- 0〜5歳は脳の土台作りの最重要期
- ドーパミンを出す体験を日常に取り入れる
- 五感と好奇心を刺激する環境づくり
- 自由度の高い遊びや自然体験がカギ
- 完璧を目指さず、変化を楽しむ心を持つ
子育てに正解はありません。
けれども、今日の一歩が未来の「伸びしろ」になる。
ぜひ、ご自身のペースで“宝探し”を楽しんでくださいね。